- 土岐 光(大学職員)
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関東の私立大学に勤務する現役の大学職員。多数のWebメディアで監修・執筆の実績あり。これまでに100名以上の就職・転職支援を実施して10名以上が大学職員に内定。大学職員の情報をYoutubeで発信。
大学職員をめざすための就活スケジュールは民間企業と選考期間が異なります。民間企業との違いを理解して就活を進めましょう。
大学のキャリアセンターや就職ナビサイトで「25卒」の就活スケジュールが公開されていますが、これらは主に民間企業を対象にしたスケジュールで大学職員の就活スケジュールはやや遅めの傾向があります。
就活ではとにかく事前の準備が重要です。「大学職員の選考時期が遅いから大丈夫」という就活スケジュールの落とし穴に落ちてしまわないよう注意しましょう。
この記事では現役の大学職員がこれまでに50名以上の就活生をサポートしてきた経験をもとに大学職員の選考スケジュールと内定に向けて準備すべきことを時系列で紹介します。
この記事を読むことで、「いつ、なにをしたらいい?」という疑問を解決することができます。大学職員の内定に向けて計画的に準備していきましょう。
結論、大学職員の就活スケジュールは民間企業よりやや遅い傾向があります。私立大学の場合は6月に面接が始まり、国公立大学の場合は7月に国立大学法人等職員採用試験が実施されます。
最近ではインターンシップを実施する大学も増えており、流れに乗り遅れると取り返しがつかないので気をつけましょう。
大学職員の就活スケジュールは国立大学と私立大学で違う
就活生に大きな影響を与える新卒採用のスケジュールについて、2025年卒の大学職員採用は前年度から大きな変更はありません。しかし、民間企業の就活選考スケジュールと比較するとやや遅れて始まる傾向にあります。
国立大学と私立大学では選考スケジュールに差があり、国立大学の場合は一斉に実施する共通テストの国立大学法人等職員採用試験の影響で私立大学よりも約1ヶ月ほど後ろ倒しのスケジュールとなります。
【就活の解禁ルールが変わりました】2021年3月以降に卒業した学生から就職活動に関する解禁ルール・取り決めは、これまでの経団連(※1)主導から政府が主導するかたちに切り替わりました。(※1) 日本経済団体連合会(日本の代表的な企業1,512社、主要全国団体107団体から構成2023年4月1日現在)
ただし、25卒を対象としたインターンシップの在り方については大幅な変更があります。25卒の学生を対象にしたインターンシップについては文部科学省、厚生労働省、経済産業省が協議の上、三省合意というかたちで新たなインターンシップ制度が設けられました。
具体的にはこれまでのインターンシップを以下の4つの項目に分類しています。企業理解を目的とした企業説明会などを指すオープン・カンパニーや原則、5日間以上にわたって実施される汎用型能力・専門活用型インターンシップなど詳細に定義が定められました。
- タイプ1 オープン・カンパニー
- タイプ2 キャリア教育
- タイプ3 汎用型能力・専門活用型インターンシップ
- タイプ4 高度専門型インターンシップ
インターンシップに対する考え方が社会的に変化している状況のため、25卒の就活生はインターンシップに関する情報を自主的に収集する必要があります。
インターンシップは学生のキャリア教育の一環として設けられていたものが、昨今ではインターンシップと称して低賃金労働を引き起こす原因にもなっていることから、今回の三省合意が設けられました。
25卒の就活生は自分がどのような目的でインターンシップに参加するのかを明確にした上で積極的にインターンシップに参加しましょう。
大学職員の就活は3月採用説明会・6月面接スタート
新卒採用を対象にした大学職員の就活スケジュールは国立大学職員と私立大学職員でスケジュールが異なります。
国立大学の場合は3月に採用説明会・プレエントリー、5月に採用試験申し込み、7月に採用試験受験・面接となります。私立大学の場合は民間企業と同じく3月に採用説明会・プレエントリー、6月に面接を開始します。
- 私立大学の大学職員をめざす場合
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私立大学の大学職員をめざす場合は書類選考を通過した方を対象に大学独自の適性検査が行われます。適性検査では基礎学力をチェックする学力検査と業務への適性をみる性格診断があります。
- 国立大学の大学職員をめざす場合
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国立大学の大学職員をめざす場合、大学によっては国立大学法人等職員採用試験に合格する必要があります。国立大学法人等職員採用試験では一次試験の筆記と二次試験の面接を受けることになります。
国立大学法人等職員採用試験に合格した国立大学職員に調査を行った結果、少なくとも3ヵ月前から集中的に学習して試験対策をしていることがわかりました。なかには1年以上かけて試験勉強をしている方も多く、計画的な学習が必要になります。
以下の記事では国立大学の大学職員になるために必要な国立大学法人等職員採用試験の試験内容や学習期間、倍率などをまとめているので参考になります。
民間企業の選考を同時に受ける場合、通年採用や早期選考を実施している企業もあります。就活スケジュールが混合しないよう手帳などにスケジュールを書いておきましょう。
いつから始める?大学職員の就活は学部3回生の12月から開始
大学職員をめざすための就活は遅くても学部3回生の12月から始めましょう。最近では大学職員のインターンシップを行う大学も増えており、積極的に大学職員の職業を知るチャンスです。
早ければ学部3回生の7月頃に行われるサマーインターンから就活を始める学生もいます。そのため、遅くても学部3回生の冬(12月頃)には就活を始めて良いスタートダッシュを決めましょう。
大学職員の選考スケジュールは民間企業よりもやや遅れて始まる傾向にあり、面接が6月から解禁されるからといって4回生の6月から就活を始めるのでは間に合いません。
人気を集める大学職員の新卒採用には、大学職員の採用活動が始まるまでに民間企業の選考をいくつも受けていた就活生もエントリーをします。そのため、就活慣れしているライバルも多いので油断しないようにしましょう。
大学職員に絞らず幅広い業界を受けてみよう!
就活を始めたら、まずは幅広い業界について調べてみましょう。大学職員は就活生から人気の職業で倍率も高いため、大学業界だけに絞って選考を受けると不合格になった際に内定先がひとつもなくなります。
いろいろな業界をみて、比較することで大学職員の働き方や特徴を的確に理解できるようになります。早い段階からあまり業界を絞らずに広い視野で就活をはじめましょう。
就活生がやるべきことを時系列でまとめたよ!
大学職員への就職:2024年2月まではインターンシップを通じて自己分析しよう
大学職員の採用説明会やプレエントリーが始まる前の2024年2月頃までは就活に向けた事前準備の期間です。自己分析をしたり、インターンシップに参加しましょう。最近では私立大学だけでなく、国立大学でもインターンシップが行われるようになってきています。
しかし、大学職員のインターンシップは大学職員の仕事内容を経験できる貴重な機会として人気を集め、倍率が高くなります。インターンシップの選考に落ちてしまった場合は大学職員に限らず民間企業のインターンシップに参加しましょう。
なぜなら、他業界にも目を向けて経験をしたうえで大学業界との比較を行うと、知見が広がるだけでなく柔軟な物事の捉え方ができるようになります。結果として他業界でのインターンシップ経験は大学職員の本選考で大きく役立ちます。
面接で「なぜ他業界ではなく大学業界なの?」と質問されたら答えられるかな?
就職活動を進める中でいちばん時間を使うべきなのが「自己分析」です。1次選考、2次選考と選考を進んでいくためには自分はどんな人間で何が強みなのかを明確にしておく必要があります。
大学職員になるための自己分析のやり方は公式LINE登録でプレゼントしている「大学職員になるためのES書き方・面接対策BOOK」に詳しく記載されているので参考にしてください。
就活を始めてから2月までの期間は採用説明会やプレエントリーの開始前で時間がたくさんあるので、積極的に自己分析を進めておきましょう。
「大学職員の選考スケジュールは遅いから、まだ何もしなくて大丈夫!」と油断しないでください。民間企業に比べて大学職員の選考スケジュールはやや遅くても、エントリーする就活生は3回生の夏から就活を始めてたくさん経験を積んでいます。
当記事ライターの現役大学職員トキはOB訪問やオンライン相談(無料)でこれまで50名以上の就活生から相談を受けてきましたが、本選考にエントリーする時点で面接経験などライバルと差がありすぎて後悔している…という就活生をたくさん見てきました。
ぜひ、事前準備に力を注いで後悔しない選択をしてください!
就活経験によって差が出るのはエントリーシートを書いた経験や面接経験があるかどうかです。基本的には何度もエントリシートを書いては直しを繰り返してブラッシュアップすることで自己分析や志望理由を深掘りすることができます。
エントリシートや面接の経験値を積むためには民間企業のインターンシップに応募したり、オファー型求人に申込みをすることで選考を受ける機会を得ることができます。
インターンシップやオファー型求人に申し込むことで早期に選考を受けるだけでなく、結果的に早期内定に繋がることがあります。内定を獲得することができれば自信につながるだけでなく、精神面での安定も保つことができるので積極的にチャレンジしてみましょう。
大学業界以外の選考も受けよう!
日本経済や社会のことを知らないと大学職員はできない
大学職員をめざすなら大学以外の業界もしっかりと理解しておきましょう。あなたが就職したい大学業界という環境は教育活動や研究成果を社会に還元していく存在です。非営利の組織だからといって社会との接点がないわけではありません。
日本経済や社会について詳しく知る機会はなかなかありませんが、就活生であれば企業説明会やOB・OG訪問を通じて実社会の仕組みや構造を広く知ることができます。
就活生のうちに広い視野を獲得して、社会の仕組みや業界ごとのつながりをしっかり理解しておきましょう。
効率よく就活するならオファー型就活サイトがおすすめ
オファー型就活サイトに登録しておくことで、自分で企業や求人を調べてエントリーするだけでなく採用担当者側からインターンシップや本選考のオファーが届くので効率よく就活ができます。
「あまり興味のある業界がない」「そもそも会社名をあまり知らない」という場合でもオファーが届いた企業や業界について調べることで、これまで自分が知らなかった業界について理解を深めることができます。
特にここ最近では業界トップクラスのオファー型サイトは「就活生の5人に1人が利用している」状況のため、就活ナビサイトだけを利用していたひと昔前の就活方法と現在は大きく変化しているので機会を逃さないように気をつけましょう。
2024年3月からは大学職員の選考にむけてエントリーシートを提出しよう
2024年3月からは民間企業だけでなく大学業界において採用活動が本格化します。就職活動ナビサイトのプレエントリー(※2)開始となり、一斉に採用説明会が開催されます。(※2) プレエントリーとは、就活ナビサイトで興味のある企業や大学を登録することで採用情報を受け取る手続きのこと
3月の採用説明会が始まる時期から急に忙しくなるわ!
就活をうまく進めるためのコツ
プレエントリーをする際は気になる企業や大学をなるべく多く選択してエントリーしておきましょう。就活における採用マーケット全体を考えた時、どの業界も序盤は採用人数に達するまで積極的な採用活動を行いますが、後半になるにつれて採用予定人数が埋まった企業や大学から選考活動を終了します。
就活が始まったばかりの3月の時期はまだまだ余裕があるので、この時期になるべく多くの企業・大学説明会に参加して選考情報を事前に収集しておきましょう。就活ナビサイトやオファー型就活サイトに登録して就活情報が入ってくる仕組みづくりも3月の時期に行いましょう。
就活生の大企業病というワードは聞いたことがあるかもしれません。名の知れた大企業だけに応募が集中してしまう状況は毎年のように注目されますが、就活の序盤から特定の業界だけに絞ってエントリーする就活生がいるケースも大きな問題です。
それだけ志望度が高いことは理解できますが、これから社会人を迎えるにあたり幅広い視野を獲得しておく必要があります。
就活をする中で志望する軸が変わったり、不採用によって持ち駒(※3)がなくなったり、他業界を受けなければいけない状況になるかもしれません。
このような場合でも3月時点でプレエントリーをしていないと、一次募集に間に合わず二次募集を行う企業や大学の中からしか選択できなくなります。
(※3)エントリーしている選考中の就職先のこと。就活略語。
2024年4月からはOB・OG訪問と試験対策で大学職員選考の準備を!
3月のプレエントリーを終えた後はエントリーシート(ES)の提出準備をしながらOB・OG訪問をすると効果的です。OB・OG訪問をすることで志望動機や大学職員の仕事に対する理解が深まり、書類選考が通りやすいエントリシートを書くことができます。
OB・OG訪問は学部4回生の4月よりも前から行う方法もありますが、大学業界のことを全く知らない状態の就活生がOB・OG訪問をするよりも、採用説明会に参加してある程度、業界に対する理解が進んだタイミングで訪問することで質問内容や職業理解が充実します。
大学職員へのOB・OG訪問では、訪問相手の大学職員を探すのがとても大変です。しかし、裏を返せば他の就活生も大学職員へのOB・OG訪問に苦労しているので、先輩職員から話を聞くことができれば就活を有利に進めることができるでしょう。
以下の記事ではこれまでに累計30名以上の就活生からOB訪問を受けた当記事ライターの現役大学職員トキが「大学職員にOB・OG訪問する方法」をまとめたので参考にしてください。
国立大学の大学職員をめざす場合は毎年、全国共通で開催される国立大学法人等職員採用試験に合格する必要があります。そのため、遅くても学部4回生の4月からは試験対策を行いましょう。
当サイトが国立大学職員に実施したアンケートでは「国立大学法人等職員採用試験の対策を3ヵ月前からしていた」と回答していた方が最も多く、7月に試験実施がされることから逆算すると4月には試験対策を始めるべきです。
国立大学法人等職員採用試験の試験内容や対策方法、倍率などは以下の記事で詳細にまとめています。早くから試験対策を始める人は1年以上前から勉強をしているアンケート結果もあるので計画的に試験対策を行いましょう。
2024年6月からは大学職員の面接が開始
2024年6月以降は採用面接が解禁され、多くの企業や大学で採用面接が始まります。大学職員の選考でも新卒採用の場合、私立大学は6月から、国公立大学は7月から採用面接が開始されます。
6月上旬は面接日程が重なりやすいので、他大学や民間企業の面接とバッティングしないようにスケジュール調整に気をつけましょう。
万が一、最終面接などがバッティングした場合は「どの大学の採用面接を優先するのか」自分の中で優先順位を決めておきましょう。
民間企業は採用活動の多様化によって、年間を通じて採用活動を行うケースがあります。また、6月の面接解禁以降も内定状況によっては10月頃に二次募集を行う企業もあります。
しかし、大学職員の場合は募集人数が数名程度と少ないため、新卒採用枠は6月~7月の面接でその年度の採用活動を終了します。新卒で大学職員を目指す場合は6月の面接までにしっかりと準備をして臨みましょう。
※大学によって多少の差はあります。
大学職員になるための3つの就活準備
大学職員の選考スケジュールがわかったら、次は選考に向けた準備について理解しましょう。大学職員をめざすなら以下の3つについて重点的に取り組みましょう。
- インターンシップへの参加
- 自己分析とOB・OG訪問
- 採用試験の勉強・対策
インターンシップやOB・OG訪問で大学職員の仕事をイメージしよう
自己分析がある程度すすんだ段階でインターンシップやOB・OG訪問に参加しましょう。インターンシップにエントリーすることで書類選考を受けることができ、エントリシートを実際に提出して実践を積むことができます。
大学職員を目指している就活生は、大学業界だけでなく民間企業のインターンシップに参加してみることもおすすめです。他業界と比較することで「なぜ大学職員になりたいのか」という志望動機を言語化できるようになります。
自分ひとりで業界研究をすすめることは大変なので、インターンシップの参加を通じて他業界の理解を深めましょう。
悩むだけでなく行動量も大切だよ!
就活をする上では自己分析や業界研究をする必要があり、とても忙しい毎日になります。インターンシップ先を最初からすべて自分で探すのは大変なのでオファー・スカウト型の就活サイトに登録して、インターンシップのオファーが届くような仕組みを整えておきましょう。
オファー・スカウト型の就活サイトではインターンシップの参加に関するオファーだけでなく、本選考への逆オファーが届くことがあります。
エントリーシート(ES)提出や面接を進めながら、内定を獲得するチャンスが増え、就職に関する選択肢を広げることができます。
自己分析が大学職員の内定獲得を左右する
就活において内定を獲得できるか、できないかを分ける大きな要因は自己分析です。自己分析がしっかりとできていれば面接官に自分自身をアピールすることができて「なぜ、私が大学職員を志望するのか」という志望理由も明確になります。
自己分析は自分の過去を振り返りながら当時のエピソードや心境を振り返る作業なので、通学の電車内や寝る前の10分間など場所や時間を選ばずどこでも取り組むことができます。
早い時期から自己分析に取り組めば、エントリシートの提出期限に追われることなく自己分析を行うことができるので自分のペースで計画的にすすめていきましょう。
- 自分はどんな仕事がしたいか?
- どうして大学に入学したのか?
- 自分はどんな性格なのか?
自分ひとりではうまく自己分析ができない場合は、他人から自分がどう見えているのかを客観的に知る他己分析を行うことで、いままで自分では気が付かなかった強みや弱みを知ることができます。
周囲の友人に協力してもらって「私の印象を教えて!」と他己分析をしてもらいましょう。友人も就活中でなかなか他己分析に協力してもらえない…という方は当記事ライターの現役大学職員トキがオンライン相談(無料)を行っているので活用してください。自己分析に必要な深堀り作業をお手伝いします。
\ 現役大学職員にOB訪問しよう /
大学業界はここ数年で採用人数に変化はない
大学業界は18歳人口の減少、出生率の低下など今後を見据えた場合に右肩上がりの成長産業とはいえません。超えなければいけない大きな課題は多く、そして難解な問題ばかりです。
しかし、大学職員の新卒採用人数はここ数年間であまり変化がありません。学校法人の経営や大学を発展させて維持させるためには大学職員の採用が欠かせないからです。
採用したい人物像には変化が出てきている!
大学職員は新卒採用でもあまり多くの人数を採用しません。採用人数が減っていないかわりに求める人物像は年々変化をしています。
以前は縁の下の力持ち的な存在として大学職員は求められていましたが、ここ最近は今後の課題解決や新たな取り組みを見据えて、自ら主体的に行動することができ、課題に取り組み最後までやり遂げられる人が求められています。
景気動向に左右されない大学職員は不景気になると公務員採用試験と同じように志願者が増えます。安定を求めて大学職員の選考を受ける就活生が増えるため、倍率は高くなる傾向があります。
それでも毎年、一定数の大学職員を採用している状況を考えれば、大学側が求めている人物像と合致して自らを十分にアピールすることができれば内定する可能性は十分あります。
「大学職員に就職することは難しい」とよく言われますが、事前の準備をしっかりと行い、採用計画人数の推移に左右されることなく今できる対策を行いましょう。
大学職員の選考はオンライン化が進んでいる
大学業界はこの2年間の間で社会的な変化の流れを受けてオンライン授業を新たに導入するなどオンライン化の動きが加速しました。この影響を受けて、大学職員の新卒採用でも採用説明会をオンラインで実施する大学が増えています。
中途採用を対象にした転職の面接では一次面接をオンラインで実施する大学もでてきており、今後この流れは新卒の就活生にも影響するかもしれません。
- 採用説明会の録画が公開されるようになった
- 移動費をかけずに就活生が費用を削減できる
- インターンを新たに始める大学が増えた
大学が少人数の大学職員を毎年採用する理由
大学職員の仕事は毎年4月に始まり翌3月に区切りを迎える年度の考え方で動いています。そのため、新卒採用は4月入職のスケジュールで採用され、中途採用で大学職員になる場合も4月から転職するケースがほとんどです。
大学職員の場合は採用人数が少ないため、採用を行わない年度が発生するとその後、何十年間にわたって大学職員のいない世代が発生してしまいます。一度、大学職員のいない世代を発生させてしまうと後から補てんするのは非常に大変です。
大学職員がいない世代があると大学にとって人材力の不安定さに直結するため毎年、採用活動を行っています。採用する人数は数十名と非常に少ないですが、安定して毎年採用ができるのは大学業界が景気の影響を受けにくいからともいえます。
活躍する大学職員の育成には長期的な経験値が必要
大学業界は研究費や施設設備費などの出費のほかに人件費が多く発生する業界といわれており、それだけ大学教員や大学職員といった被雇用者を大切にする風習があります。
多くの大学において、採用担当者は「大学業界という特殊な環境で仕事をする大学職員は、新卒採用を中心として長期的に経験を積ませて育成したい」という志向があるため新卒採用を重視している傾向があります。
就活の進捗具合を知る方法
就職活動のオンライン化が進んだことで大学の友人と会う機会が減少し、友人がどのような就職活動をしているのか見えづらくなっています。大学職員という職業は知っている人からは強い人気を集めますが、そもそも大学職員という仕事を知らない人も多く存在します。
仲の良い友人が大学職員を目指している可能性は低く、大学業界における就活の進捗を周囲と比べる機会はあまりありません。
基本的には自分の就職先なので就活は自分で行うものですが、あまりにも周囲と比較ができないと「まわりの就活生と比べて自分の行動は正しいのか?」と不安になることもあります。
そんなときは次の方法で就活の進捗具合を確かめることができます。
- キャリアセンターに相談する
- スケジュールをGoogleカレンダーで管理する
- 周囲の就活生の質問内容に耳を傾ける
- 現役の大学職員にOB・OG訪問する
就職活動では情報収集が欠かせません。期日を過ぎると希望する大学や企業の選考にエントリーができないため、就活生にとっては情報こそ命といえます。
企業説明会やエントリーシートの提出期限、Webテストの受験などは締切が重なることも多く「うっかり忘れていた」と失敗することもあります。後悔しないようにGoogleカレンダーなどでしっかり就活スケジュールを管理してリマインダーなど通知が届くような設定をしておきましょう。
就活情報は自分で主体的に集めよう!
まとめ
大学職員をめざすなら、採用スケジュールの流れをつかんで対策することが大切です。
就職活動で気をつけるべきことは「気づいたら締め切りを過ぎていた!」と手遅れにならないようにすることです。大学職員は募集人数が少なく、合同説明会などへの露出も少ないため事前の情報収集と対策が重要になります。
大学職員をめざすなら対策が必要ですが「何をしたらいいのか…」と迷っているなら、まずは自己分析、OB・OG訪問、インターンシップへの参加を取り組みましょう。
自己分析やインターンシップ準備を行うときは、ただやみくもに行うのではなく大学職員に求められる能力やスキルを理解してから取り組むことで効果が高まります。
以下の記事では現役の大学職員が大学職員の仕事内容についてまとめているので、選考が始まるまでに必ず理解しておきましょう。
早い段階から就活を始めて対策を重ねたい場合はオファー・スカウト型の就活サイトを活用してインターンシップや早期選考のエントリーシートを提出して実践を積んでみましょう。
- 大学職員になるための情報を無料でゲット!
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公式LINEでは大学職員になるための情報を無料でお届けしています。お友だち登録をして志望動機の書き方や大学業界の話題などをチェックしましょう。
- 大学職員専門の求人サイト「大学職員ナビ」が2025年7月オープン予定!
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現役の大学職員が監修する大学職員の求人だけを掲載する求人サイト「大学職員ナビ」を2025年7月にオープンします。詳細は以下のYouTubeチャンネルにて公開するのでチャンネル登録をして続報をお待ちください。